映画『愛がなんだ』ネタバレ感想
先日、ANAの古い型の飛行機に乗ったとき、まるでゲームボーイのような画面でこの映画を観た(これもそう)。乗る前に、ANAのカタログと中西香菜さんのブログを照らし合わせて、どれを観るのかしっかり見極めた。もはや、中西香菜さんのために飛行機に乗ったようなものである。
『愛がなんだ』(2019)
こないだお友達と観た映画は、
【愛がなんだ】です!
主人公の女性が恋人とは呼べないし、
決して好きにはなってもらえないけど、
とてもとても好きになってしまった男性への一途な片思いの模様を描いている作品です!
このお話は、不思議な恋愛模様が描かれていて、
なんだか色んな人間性がみられて、人ってやっぱりそれぞれなんだなーと感じました!
普段幸せを感じるのも人それぞれで、
私はおいしいものを食べたり、人が喜んでるところをみると幸せを感じます😌
みなさんは???
え、あ、わたしは、あの、中西香菜さんが観た映画を観ているときに幸せを感じます!
関係ないけど、中西香菜さんのブログってめっちゃ聞き上手だと思う。ついつい長文でコメント書いちゃう。今だってとっさに返事をしてしまったし。ブログが聞き上手って何事だよな。本当に好き。
『愛がなんだ』は角田光代の同名小説が原作である。これだけ聞いて「ダメかも」と思った人は思った通りダメだと思うので観なくていいかもしれない。ちなみに、わたしは角田光代の小説はモノにもよるが基本的には好きなので嬉々として観た。
あらすじは中西香菜さんが説明している通りで、「恋人とは呼べないし、決して好きになってはもらえないけど、とてもとても好きになってしまった男性への一途な片思い」の話である。言ってしまえば、「都合のいい女」からいつのまにか抜け出せなくなってしまった主人公・テルコの物語である。作中には、テルコだけではなく、「都合のいい存在」から抜け出せなくなっている登場人物が何人も出てくる。そして、全員、尽くして尽くして尽くしまくっているのに、愛してもらえない。観ているこっちは「はやくそんなやつとは縁を切れ!」とイライラする。実際、テルコの周りの人間もそうやってアドバイスをする。けれど、そんなアドバイスには耳を貸さず、「マモちゃんはいい人なんだよ」とかなんとか言って永遠に「都合のいい女」のままなのである。
なにこれ、わたしやん。つら。
最初の方はイライラしかしなかったけど、だんだん「え? これわたしとやってることそっくりじゃない? ここまで上手くいったことはないけど!」てなってた。
わたしも好きな人が体調崩したときにネトストして相手の一人暮らしの部屋を突き止めて大量のポカリとウィダーを買ってドアノブにそっとかけておいたことあるし、Excelの使い方がわからなくて卒論詰みかけてる好きな人のために全然連絡取ってなかった情報科の友人に唐突にLINEしてExcelのこと聞きまくってなんとか助けようとしたことあるし、好きな人とふたりで旅行に行って海岸で日の出を見るとかいうロマンチックな展開のときに好きな人が目の前で恋人と長電話し始めても辛抱強く待っていたこともあるし、好きな人が…(無数にあるので以下略)。 ていうか、文字にして初めてわかったけど狂気やな自分…。生きるの向いてなさそう。
「ここまで上手くいったことはない」っていうのは、相手とキスするとかヤるとか半同棲するとか「性的な意味で親密になったことはない」ということだ。だから、テルコ、わたしより全然幸せそうなんだけど! うらやま!(幸せのハードルが低い) いや、「仲の良いもはや家族のような親友」にはなったことあるんだよ。尽くしていたら、その辺の友達よりは親密になれる。それも結局、わたしに「性的な感情」があるからお互いの感覚にズレが生じてしんどくなって続かなくなるんだけれども。
まあ、そういう程度の差はあれど、知らず知らずのうちに「都合のいい存在」になってしまっていて、それでも「相手のことは悪く思えないし、むしろ大好き」なままで、自分だけどんどんしんどくなっていく…っていう恋愛パターンはめちゃくちゃわたしに当てはまっていてドン引きした。自分、はやくそんなやつとは縁を切れ!
ていうか、この尽くして尽くして尽くしまくるのは、果たして「愛」なのだろうか? テルコはマモルのために仕事まで辞めてとにかく一緒にいる時間をつくってゾッコン状態になるんだけれど、マモルはその依存っぷりというか執着っぷりが鬱陶しくなって距離を置く。これを、テルコはマモルのことを愛しすぎて煩わせてしまっている、と取るのか、テルコの愛は狂っている、と取るのか、テルコのそれは愛ではなくただの執着だ、と取るのか、そもそも愛と執着って別物なのかという問題もあるし…。もう無限パターン考えられる。考えすぎてわけがわからなくなってきて、最終的にまさに「愛がなんだ」って開き直りたくなる。テルコも開き直ってたし。
わたしは、この「煩わせる」一歩手前のギリギリのところで止めちゃうのよなあ。だって嫌われたくないし。テルコというよりナカハラくんに近いかもしれない。ナカハラくんは葉子とやることやってるぽかったけどな!(怒)
中西香菜さんは、これを「不思議な恋愛模様」と表現しているので、もっと健全な恋愛をしていr(ここで緊急思考停止)
あれ? 何の話か忘れたけど、いや〜、幸せになりたいっすね〜。
ごめんなさい。邪な心でごめんなさい。