太田あさひの日誌

旧・中西香菜さんがおすすめの映画をひたすら観るブログ。アンジュルムの中西香菜さんがおすすめする映画の感想だけでなく、旅行や考えごとについて書き残す。

『ヒックとドラゴン(吹替版)』ネタバレ感想

先日、ツナマヨさん()が職場でお客さんに薦められたという『ヒックとドラゴン』を一緒に観た。

 

ツナマヨさん
わたしの恋人。かわいい。
ビールが大好きだが、最近はノンアルコールビールを飲んで「酔っぱらった気持ち」になっている。
長風呂をする人で、最高記録は6時間。

 

「なんかさぁ〜、ドラゴンがかっこいいらしいんだけど、開始5分経ってもいっこもドラゴン出てこないんよ」
「シリーズ物なんちゃうん?」
「やっぱそうかなあ」
「そんな開始5分経っても主役が出てこん子ども向けアニメあるか?」
「とりあえず観てみて」

 

この時点でわたしは「新たな世界へ!」という副題がついていることに気づき、絶対にシリーズ物の途中の物を観させられると確信していたが、とりあえず観た。すると、ツナマヨさんの言う通り、いつまで経ってもドラゴンは出てこず、なんだかナポレオンかエドモン・ダンテスでも幽閉されていそうな牢獄から屈強な男が脱獄するシーンから始まった。登場人物の名前も出てこないし、全くわけがわからぬ。そのまま観続けていると、ドラゴンに乗った少年少女たちが出てきた。やっと出てきた、と思ったが、これがとんでもないネタバレだったことにわたしたちは後から気づく。

取り返しのつかないネタバレを食らわないように(もう食らっているのだが…)、わたしは、『ヒックとドラゴン』についてスマホで調べてみた。すると、容易に情報を得ることができた。

 

「待って、やっぱりこれシリーズ物やん」
「うそ」
「最初の作品はこんな『新たな世界へ!』なんて副題ついてない」
「えーネタバレしちゃったかなー」
「最初っから観よう」

 

仕切り直して観始めた『ヒックとドラゴン』(副題なし)では、なんとドラゴンは敵として描かれているではないか! これは、壮大なネタバレを食らっている!!!! もうわかった、この後、「ドラゴンは悪い生物ではないと判明する」という落ちが待っているに違いない!!!!!

わたしの予想は見事的中し、主人公のヒックは1匹のドラゴンと親友になり、ドラゴン退治の道から外れ、ドラゴン退治の達人である父から親子の縁を切られ、父の前でうっかりドラゴンの巣の場所を口にしてしまい、村の男たち総出でドラゴン退治へ向かったものの、圧政で他のドラゴンを従えていた巨大なボスドラゴンに歯が立たずに苦しい戦いをしていたところ、ヒックとその親友のドラゴンとヒックに共鳴した仲間たちとそのパートナーのドラゴンたちが加勢し、巨大なボスドラゴンを倒し、父はヒックを抱きしめ最高の息子だと言い、村はドラゴンとの共生を始め、平和になりました、ちゃんちゃん♪ という話であった。

ネタバレを食らっていた上に、子ども向けの作品ということもあり、何もかもが予定調和だった。予定調和の作品を楽しむためには、わたしの持論では、アニメーション技術や演技などなどのテクニカルな部分に注意を向けねばならんのだが、それも上手くツボにハマらず…。が、以下の2点のおかげで楽しむことができた。

まず1点目は、「パートナーのドラゴンがいる」という設定である。デジモンで育ったわたしにとって「パートナーの異生物がいる」という状況はとても夢がある。子ども時代のわたしが観ていたら、自由帳にオリジナルのドラゴンを描いて壮大な妄想アドベンチャーを繰り広げていたであろう。

2点目は、皮肉なことに、先に観てしまった「新しい世界へ!」なる副題のついたシリーズで冒頭にセントセレナ島のような牢獄から脱獄した屈強な男について何も情報が得られなかったということが、「ネタバレされたのにそのネタが何なのかまだわからない」というモヤっと状態を生み出し、続きを観たい、という意欲を沸かせた、ということである。人生、何があるかわからないものである(論理の飛躍)。

 

ということで、普通に楽しく映画を観ていたツナマヨさんと共に、シリーズを追いかけていくことになった。定期的に感想書きたいなあ。

 

ヒックとドラゴン(吹替版)』(2010)